(2019年8月)

~ 害虫による健康被害 ~

ダニ、毛虫、蚊・・・夏と言えば、彼らが活発に活動を開始する時季でもあります。今年5月、マダニに咬まれました。いつまでも痒く、1週間ほどで大きな“かさぶた“ができました。油断して、飼い犬にノミ・ダニ予防薬を使用していなかったことが原因でした。犬についたマダニを持ち帰ってしまったのです。頭をよぎったのは、ダニが媒介する感染症。SFTS(重症熱性血小板減少症候群)・日本紅斑熱・ツツガムシ病など。

新しい感染症であるSFTSは、2013年に、国内で初めて確認されました。ウィルスを保有するマダニに咬まれることで発症します。同年、岡山県でも初めての感染者が出ました。潜伏期間は2週間以内で、発熱・倦怠感・嘔吐・下痢などの症状がみられ、重症化すると死亡する場合もあります。今のところ特効薬はありません。発病したペットの犬や猫から感染したとの報告もあり、ペットに対してダニ予防薬を使用することも重要です。

初夏~秋は毛虫皮膚炎も多くなります。イラガ、ドクガ・・・体表の毛やトゲが刺さるのではなく、目に見えない0.1mmほどの“毒針毛”が皮膚に刺さって、アレルギー反応を起こします。衣類に付着していることもあり、必ずしも毛虫と触れているとは限りません。塗り薬と痒み止めで症状は軽くなりますが、1週間ほどは痒みが残ります。

デング熱は、東南アジアや熱帯地域からの帰国前後に、急な発熱・頭痛・発疹をみとめた 場合は、感染が疑われます。媒介する蚊(ヒトスジシマカ)は国内にも生息します。国外からの来訪者が急増している近年、国内での流行が危惧されています。2014年に、東京の代々木公園で、持ち込まれたウィルスが広まり、海外渡航歴のない多数の感染者を出しました。その後は、国内で感染した患者はいないようです。発症した患者を刺した蚊が媒介して感染しますが、ヒトからヒトへの直接の感染はありません。

日本脳炎は、世界中で多くの人の命を奪っています。ワクチンで予防できる感染症です。日本での患者数は年間10例前後ですが、ワクチンが普及しているおかげで、発生数が抑えられているのです。ブタで増えたウィルスを吸血した蚊が、ヒトに感染させます。感染者を刺した蚊からの感染や、ヒトからヒトへの直接の感染はありません。平成7年~18年度に生まれた方は、予防接種が不十分になっている可能性があります。母子手帳をご確認ください。

レジャーで外出の機会が多い時期ですが、野山へ行く際の注意点を再確認しましょう。

▶ できるだけ長袖長ズボンで、肌の露出を少なくする。

▶ 露出部には虫よけ剤(ディートやイカリジンなどの有効成分)を使用し、こまめに塗りなおすことを心がけてください。

▶ 草むらに直接寝転んだりしないこと。

▶ 帰宅後はすぐに衣類の洗濯、入浴を。

▶ 飼い主の健康のためにも、ペットを連れていく際には、ペットにもノミ・ダニ予防を。