「C O P D」 と タバコ

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C O P D」 という病気をご存知ですか? -

英語の頭文字(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)からとられ、一般病名として広く使われていますが、日本語では、「慢性閉塞性肺疾患といいます。喫煙などより、肺や気管支が障害を受けることで発症します。酸素を身体に取り込む換気能力が低下します。日本人では、COPDは40歳以上の8.5%と高率にみとめられます。無症状で見つかることも多く、風邪をこじらせた程度でも、呼吸困難・酸素不足に陥ります。徐々に進行することが多く、症状が表れたときにはかなり悪化していることもしばしばです。

では、一体何が原因で起こってくるのでしょうか?主な原因が喫煙です。タバコ病ともいわれるほどです。タバコ 1箱20年の喫煙歴のある人では、20%に肺機能異常があることもわかっています。遺伝的な要因や環境因子(大気汚染など)も関与しています。喫煙者での発症率は、非喫煙者に比べて明らかに高率です。喫煙者がCOPDになる可能性は20%以上といわれます。タバコと肺癌の関係はよく知られるものとなりましたが、COPDも将来は確実に増加すると考えられており、早期診断が大切です。通常の胸部レントゲンでは、典型的な変化があれば見つかりますが、COPDを疑って「肺機能検査」を行うことが決め手になります。

治療は、まず禁煙です。その上で、気管支拡張薬などの薬物療法により、呼吸困難の進行や自覚症状の悪化を少しでも遅らせることが期待できます。しかし、進行性の疾患ですので呼吸不全とみなされる状態では、酸素療法(在宅酸素療法)が必要になります。

 このように、早期発見が難しい疾患ですので、症状の無い方でも、喫煙歴がある方や、
最近、以前は感じなかった息切れ・動悸・痰が増えたなどの自覚症状のある方はご相談下さい。